創作物語 第37話 パスタの世界大会

たけたろ

2009年05月04日 00:00

京都滞在中の5月3日、子ども達を連れて
梅小路蒸気機関車館に行ってきました。
そして晩は美味しいパスタを食べました♪

さて、そんな題材で作ったお話は・・・
子ども達も、今日はきっと蒸気機関車でてくるよね、
と先読みするようになりました(笑)


5/3 日曜日 37作目

水の妖精の3兄弟が、パスタ料理が自慢の「パスタ先生」の
レストランで開催されたパーティーに招待されます。
パスタ先生が、パスタの世界大会に出場することになったためです。

パーティーは晩遅くまで行われ、3兄弟は大満足して帰ります。
そのとき騒ぎが起こります。


倉庫係が言うには、世界大会に持っていくために
世界一の小麦粉を用意したのに、なぜか普通の小麦粉を
積んで列車が行ってしまったとのことです。
ほかにも間違って残された食材が大量にあります。
明日の朝までに山の向こうの港まで運ばないと、
船が出港してしまいます。

これだけの荷物をどうやって急いで運ぼうかと考えていたとき、
今は使われていない蒸気機関車が、機関庫の中にあるのを
見つけます。

3兄弟は、食材を貨車に積み込み、この蒸気機関車で
港まで運ぶことにします。

長男のSくんが運転し、次男のMくんはセッセと石炭をくべます。
汽笛が壊れているので、Kくんが屋根に登って笛を吹きます。
炎の妖精がボイラーに入って、石炭を燃やす手伝いをします。

山に差し掛かり、汽車は上り坂を登っていきます。
しかし、あともう少しというところで、タンクの水がなくなりそうになります。
辺りには、水を補給できるようなところはありません。
Kくんは、空に逃げてく蒸気に、
もう一度戻ってきてと呼びかけます。
SくんとMくんは自らボイラーに飛び込んで、蒸気になって
ピストンを一生懸命押します。

それでも水がなくなってきて、汽車が止まりそうになったときです。
さっきまで晴れていた空から、汽車のまわりにだけ
雨が降ってきたのです。
空の上を見ると、ママ妖精がジョウロを持って
にっこり笑っています。

息を吹き返した蒸気機関車は、山を一気に上りきり、
港に向けて坂道を一気にくだります。
そして、明け方になって港にすべりこむと、
ちょうど船が碇を揚げて出港するところです。

Sくんは得意の吹き矢を取り出すと、碇を揚げようとしている
船員さんのお尻めがけて吹き矢を飛ばします。
船員さんは
「Ouch!」
と言って飛び上がります。

船を岸に寄せなおしてもらい、なんとか食材を
船に積むことができました。

パスタ先生、世界一になれるといいねと言って、
3兄弟はまた機関車に乗って帰って行きました―


子どもには、
「なんでママ妖精は、知っていたんだろうねぇ?」
と、突っ込まれてしまいましたけどね。
関連記事