創作物語 第32話 巨人の背丈(後編)

たけたろ

2009年04月08日 00:00

前半からの続きです。

3兄弟は証拠の写真を持って、男の元に帰ってきます。

男はどうやって測ったのか3兄弟に聞くと、
王様に聞かれても困らないように、そのカメラもしばらく
貸してくれないかとお願いします。
末っ子のKくんがカメラを渡すと、男は大喜びで
このお礼は必ずすると言って走り去ります。

次の日、街に流れている噂を聞いて、3兄弟はびっくりします。
王様の難題を見事にクリアしたあの男が、王様の跡継ぎとなって
この国の王様になるというのです。

そんな話は聞いてなかったけど、とりあえずママ妖精から
借りたカメラは返してもらわないといけないので、
3兄弟は男に会いに行きます。

3兄弟は魔法のカメラを返してほしいといいますが、
男は自分の手柄を横取りされてなるものかと思い、
こんな奴らは知らないし、これは私の大事なカメラだと
言い張ります。もっとひどいことに、こんな怪しいやつらは
捕えて牢屋に入れてほしいと王様にお願いします。


王様は話をずっと聞いていましたが、
3兄弟の不思議な出で立ちを見て、本当はこの兄弟が
写真をとってきたのかもしれないと思いはじめます。
そして3兄弟に向かって、この写真を撮ってきたのが自分達だと
証明できるか?と尋ねます。
3兄弟がカメラを渡してくれれば証明するというので、
王様はカメラを渡すように男に命じます。

男がしぶしぶカメラを渡すと、三男のKくんが
特別な言葉を唱えます。
すると、男が壊れた言い張っていたカメラが動きだし、
これまで撮った写真が次々とでてきます。
そこには、男には渡していなかった、
3兄弟と巨人が一緒に写った写真が入っていました。

男は慌てて逃げ出します。
しかし、長男のSくんが飛ばした吹き矢がお尻に命中し、
バランスを崩して転んだところを兵士に取り押さえられます。

王様は3兄弟に向かって礼を言い、妖精に王位を譲ることは
できないが代わりに何がほしいか?と聞きました。
お菓子・・・と言いかけたKくんを制し、長男のSくんは
この国の森を大事にしてくださいとお願いしました。
王様は喜んで、「必ず大事にする」と約束しました―




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